四号機を製作する前に『四号機の構想』というエントリーを書いたのだが、その中で「できる限りシンプルに、かつ耐久性のあるものにしたい」と書いていた。
耐久性に関しては、細かい部分でトラブルはあるが、想定通りのものとなった。
しかし、「シンプル」という点では想定通りにはいかなかった。
四号機は、いわば「量産型」にしたかった。
どこのホームセンターでも売っているような材料を使い、簡単な作業で誰にでも製作できるようなものにしたかったのだ。ウレタンフォームを使うのをやめたのも、そのためだ。
確かに三号機(バージョン3)と比べるとシンプルにはなったのだが、設計していくうちに耐久性や実装したい機構が増えていき、自分で作っていても、こんな面倒くさいことやりたくないと思うような作業工程になってしまった。
結局、出来上がったのは、量産型どころか、一機だけ試験的に制作された特別仕様機になってしまった。
実は、四号機で一番やりたかったことは、立たせることだった。
もちろん、自立は無理な話だ。
シリコンバストのような重量物を重心からずれた位置に付けていれば、どうしたってバランスが取れない。例え奇跡的にバランスが取れたとしても、指一本触れるか触れないかで倒れてしまうだろう。それでは実用性(?)がない。
そのため、スタンドに頼ることになるのだが、三号機(バージョン3)の時にもスタンドを作って失敗している。『スタンドを作るも、、、』
▼三号機用スタンド
その時は、スタンド本体の強度不足に加え、ドールの脚の強度、特につま先に負担が集中してしまい、立たせることはできても安定感が悪い上に、使い続けるにはスタンド・ドール共々、強度が足りなかった。
また、三号機は脚と胴体が固定されていなかったため、ドールだけでは安定させられずスタンドに大きく依存せざるえなかったことも失敗の大きな要因だった。
その反省から、四号機は体幹から脚、腕までをしっかりと結合できるようにして、バランスは取れないものの、ドールだけで立たせられるだけの強度を持たせた骨格にした。
四号機の骨格は、立たせるために設計してあるのだ。
●スタンド
まずは、スタンドのドールを保持するホルダー部を見直す。
三号機では2枚のアルミ板をひとまとめにして、胸(脇の下)で固定していたが、これでは重心が高すぎてスタンドにかかる負担が大きくなってしまう。かと言って、ウエストで固定するとシリコンバストの重みでひっくり返ってしまっていた。
▼三号機スタンド使用時
そこで四号機では、2枚のアルミ板を離して、それぞれウエストと胸を固定するようにした。
アルミ板の先端はヤスリで角を丸めたとしてもドールやコスチュームが傷つく恐れがある。そのため、100円ショプで売っている、(フローリングが傷つかないように)椅子の脚に履かせるソックスで保護。
スタンドの設置は、何かの残骸のクランプがあったので、これでベッドのフレームに挟むことにした。
●ヒール
四号機を立たせるためには、もう一つパーツが必要だった。
先にも書いた通り、三号機ではつま先に負担がかかっていた。
そのことは四号機でも同じことだ。miyuの“ガワ”をそのまま使っているのだから、爪先立ちの状態であることに変わりはない。
そこで、ヒールのような土台の上に立たせることにした。
この発泡スチロールの土台を、サンダルのようにして履かせる。
三号機では、脚の骨格である塩ビパイプの末端がかかとのあたりにきていたが、四号機では脚の裏の中心にくるように作ってある。
▼ネジの部分が脚の骨格の末端になる
サンダルのヒールのようだが、実際にはかかとではなく、この足の裏の中心を支えるように履かせる。
四号機の重量は、つま先ではなく、またスタンドでもなく、このヒールのような土台が支えることになる。
立たせてみた。
三号機の時のような不安感は全くない。
安定している。
そして、部屋の中で立っているドールは存在感が違う。
ベッドに横たわっているだけのドール、座っているだけのドールと、立っているドールでは、もはや別物だ。
もちろん、自立は無理な話だ。
シリコンバストのような重量物を重心からずれた位置に付けていれば、どうしたってバランスが取れない。例え奇跡的にバランスが取れたとしても、指一本触れるか触れないかで倒れてしまうだろう。それでは実用性(?)がない。
そのため、スタンドに頼ることになるのだが、三号機(バージョン3)の時にもスタンドを作って失敗している。『スタンドを作るも、、、』
▼三号機用スタンド
その時は、スタンド本体の強度不足に加え、ドールの脚の強度、特につま先に負担が集中してしまい、立たせることはできても安定感が悪い上に、使い続けるにはスタンド・ドール共々、強度が足りなかった。
また、三号機は脚と胴体が固定されていなかったため、ドールだけでは安定させられずスタンドに大きく依存せざるえなかったことも失敗の大きな要因だった。
その反省から、四号機は体幹から脚、腕までをしっかりと結合できるようにして、バランスは取れないものの、ドールだけで立たせられるだけの強度を持たせた骨格にした。
四号機の骨格は、立たせるために設計してあるのだ。
●スタンド
まずは、スタンドのドールを保持するホルダー部を見直す。
三号機では2枚のアルミ板をひとまとめにして、胸(脇の下)で固定していたが、これでは重心が高すぎてスタンドにかかる負担が大きくなってしまう。かと言って、ウエストで固定するとシリコンバストの重みでひっくり返ってしまっていた。
▼三号機スタンド使用時
そこで四号機では、2枚のアルミ板を離して、それぞれウエストと胸を固定するようにした。
アルミ板の先端はヤスリで角を丸めたとしてもドールやコスチュームが傷つく恐れがある。そのため、100円ショプで売っている、(フローリングが傷つかないように)椅子の脚に履かせるソックスで保護。
スタンドの設置は、何かの残骸のクランプがあったので、これでベッドのフレームに挟むことにした。
●ヒール
四号機を立たせるためには、もう一つパーツが必要だった。
先にも書いた通り、三号機ではつま先に負担がかかっていた。
そのことは四号機でも同じことだ。miyuの“ガワ”をそのまま使っているのだから、爪先立ちの状態であることに変わりはない。
そこで、ヒールのような土台の上に立たせることにした。
この発泡スチロールの土台を、サンダルのようにして履かせる。
三号機では、脚の骨格である塩ビパイプの末端がかかとのあたりにきていたが、四号機では脚の裏の中心にくるように作ってある。
▼ネジの部分が脚の骨格の末端になる
サンダルのヒールのようだが、実際にはかかとではなく、この足の裏の中心を支えるように履かせる。
四号機の重量は、つま先ではなく、またスタンドでもなく、このヒールのような土台が支えることになる。
立たせてみた。
三号機の時のような不安感は全くない。
安定している。
そして、部屋の中で立っているドールは存在感が違う。
ベッドに横たわっているだけのドール、座っているだけのドールと、立っているドールでは、もはや別物だ。
ゴツくなってしまった肩をなんとかしようと考える。
ドールの骨格として、安くて丈夫で加工のしやすい塩ビパイプを多用している。
その塩ビパイプをつなぎ合わせるのに「ソケット」という継ぎ手の部品がある。
同じ径のパイプ同士を継いだり、違う径のパイプを継いだり、90度の角度で継いだりと、色々なソケットがホームセンターなどで売られている。
四号機では、各関節を確実に固定したかったため、「塩ビパイプを接続する=ソケット」と頭の中で固定観念として凝り固まっていた。
そんなことで、肩にもL時型のソケット(エルボという名称)を使った。
制作中は多少怒り肩になっても確実な固定のためには仕方がないと考えていたが、実際に完成してみると、ちょっと思った以上にイカつくなってしまった。
「エルボ」を覆う発泡スチロールをギリギリまで削って、なんとか肩を小さくしようと試みたのだが、ほとんど変わらず。やはり「エルボ」自体をどうにかしなければいけないようだ。。。
あれこれ考えて、行き着いたのがコレ。
塩ビパイプにステーをネジ止めして、胴体側の腕取り付け部の塩ビパイプに差し込む。
ソケットのように塩ビパイプの外側から被せるのではなく、塩ビパイプの内側に差し込む、、、簡単なことだが、制作中はこれが思い浮かばなかった。
肩は直径5cmの発泡スチロールの球体で作る。
胴体側の塩ビパイプの内径は20mm。それに合うゴム(布入りゴムスペーサーM5x20mm)を塩ビパイプに差し込むネジに通す。
肩まわりのビニールが余るため、スナップボタンを使って絞る。
取り付けてみる。だいぶ華奢になった気がする。
あとは細かい修正。
肩が小さくなり、胴体とのギャプが大きくなってしまったため、肩甲骨を拡張してなだらかにする。
鎖骨の端を肩の上まで延長。
完成!
女の子らしくなった。
あまり違いが分からない?
では、ビフォーアフターをGIFで見てみよう。
やっぱり分かりにくい?
ドールの骨格として、安くて丈夫で加工のしやすい塩ビパイプを多用している。
その塩ビパイプをつなぎ合わせるのに「ソケット」という継ぎ手の部品がある。
同じ径のパイプ同士を継いだり、違う径のパイプを継いだり、90度の角度で継いだりと、色々なソケットがホームセンターなどで売られている。
四号機では、各関節を確実に固定したかったため、「塩ビパイプを接続する=ソケット」と頭の中で固定観念として凝り固まっていた。
そんなことで、肩にもL時型のソケット(エルボという名称)を使った。
制作中は多少怒り肩になっても確実な固定のためには仕方がないと考えていたが、実際に完成してみると、ちょっと思った以上にイカつくなってしまった。
「エルボ」を覆う発泡スチロールをギリギリまで削って、なんとか肩を小さくしようと試みたのだが、ほとんど変わらず。やはり「エルボ」自体をどうにかしなければいけないようだ。。。
あれこれ考えて、行き着いたのがコレ。
塩ビパイプにステーをネジ止めして、胴体側の腕取り付け部の塩ビパイプに差し込む。
ソケットのように塩ビパイプの外側から被せるのではなく、塩ビパイプの内側に差し込む、、、簡単なことだが、制作中はこれが思い浮かばなかった。
肩は直径5cmの発泡スチロールの球体で作る。
胴体側の塩ビパイプの内径は20mm。それに合うゴム(布入りゴムスペーサーM5x20mm)を塩ビパイプに差し込むネジに通す。
肩まわりのビニールが余るため、スナップボタンを使って絞る。
取り付けてみる。だいぶ華奢になった気がする。
あとは細かい修正。
肩が小さくなり、胴体とのギャプが大きくなってしまったため、肩甲骨を拡張してなだらかにする。
鎖骨の端を肩の上まで延長。
完成!
女の子らしくなった。
あまり違いが分からない?
では、ビフォーアフターをGIFで見てみよう。
やっぱり分かりにくい?
四号機、完成!!
これまでのように、シリコンバストを出すために全身タイツの胸元を大きく切り開いていないためスッキリとした外観になり、胸元が大きく開いたコスチュームも着せられようになった。
ただ、Fカップの割に谷間ができない、鎖骨や首筋を作ったのに思ったほど表面に出なかった、、、と、スッキリしすぎている気もするが。
そのため、全身タイツを補正した際の縫製のマズさが余計に目立ってしまう。
そして何より、やはり肩幅が広い!
オリジナルのマスク。ブログ用ということで。
あえて、平面マスクの弱点である斜め方向から。
さらに斜め。
こういったポーズをとらせられが、保持力はない。
強度は、全く問題ない。
ほぼ、設計の狙い通りに出来上がった。
これで、四号機完成!と言っていいのだが、どうしても肩のいかつさが気になる。
改良しよう。。。
こちらは、リアルマスク・バージョン。
これまでのように、シリコンバストを出すために全身タイツの胸元を大きく切り開いていないためスッキリとした外観になり、胸元が大きく開いたコスチュームも着せられようになった。
ただ、Fカップの割に谷間ができない、鎖骨や首筋を作ったのに思ったほど表面に出なかった、、、と、スッキリしすぎている気もするが。
そのため、全身タイツを補正した際の縫製のマズさが余計に目立ってしまう。
そして何より、やはり肩幅が広い!
オリジナルのマスク。ブログ用ということで。
あえて、平面マスクの弱点である斜め方向から。
さらに斜め。
こういったポーズをとらせられが、保持力はない。
強度は、全く問題ない。
ほぼ、設計の狙い通りに出来上がった。
これで、四号機完成!と言っていいのだが、どうしても肩のいかつさが気になる。
改良しよう。。。
こちらは、リアルマスク・バージョン。
胸部の修正の他に、全身を組んでみてバランスが悪いと感じたところを修正する。
まず、首が短いように感じたため、少し伸ばすことにする。
それに伴い、頭部と胴体の接続方法を見直すことにし、ここにも自在に曲げられるワイヤーを使うことにした。
ワイヤーの先端を輪っか状に曲げ、そこにアルミパイプを通して頭部を固定する。
このワイヤーを筒状のスポンジ材で覆う。
どうせならと思い、首筋の形状を付け加えてみた。(全身タイツを着せると、ほとんど分からなくなるのだが、、、)
次に、手を作り直す。
手、、、ハンドだ。
いちばん面倒くさいから、いちばん初めに製作したはずだったのが、結局、2回目の作り直し、すなわち3回も作るはめになってしまった。。。
なぜ作り直すことにしたかというと、シリコン粘土で作った手は、腕からぶら下げると思った以上に重く、肩やヒジ部の取り付けに負担がかかってしまい、強度面で不安になったからなのだ。末端部は軽量にしなければならなかった。。。
ということで、厚さ2mmのプラ板を基盤に、手の甲は発泡スチロールを削り出して作ることにした。
手の甲は、ちょっと平面的になってしまった。
指と手のひら側のスポンジは、シリコン粘土の手から流用。
ゴム手袋を被せて、今度こそ完成。
まず、首が短いように感じたため、少し伸ばすことにする。
それに伴い、頭部と胴体の接続方法を見直すことにし、ここにも自在に曲げられるワイヤーを使うことにした。
ワイヤーの先端を輪っか状に曲げ、そこにアルミパイプを通して頭部を固定する。
このワイヤーを筒状のスポンジ材で覆う。
どうせならと思い、首筋の形状を付け加えてみた。(全身タイツを着せると、ほとんど分からなくなるのだが、、、)
次に、手を作り直す。
手、、、ハンドだ。
いちばん面倒くさいから、いちばん初めに製作したはずだったのが、結局、2回目の作り直し、すなわち3回も作るはめになってしまった。。。
なぜ作り直すことにしたかというと、シリコン粘土で作った手は、腕からぶら下げると思った以上に重く、肩やヒジ部の取り付けに負担がかかってしまい、強度面で不安になったからなのだ。末端部は軽量にしなければならなかった。。。
ということで、厚さ2mmのプラ板を基盤に、手の甲は発泡スチロールを削り出して作ることにした。
手の甲は、ちょっと平面的になってしまった。
指と手のひら側のスポンジは、シリコン粘土の手から流用。
ゴム手袋を被せて、今度こそ完成。