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ValveLess Doll
バルブレスドール:ラブドール・ラブボディのカスタム、改造
プックリと膨らんだ、脚のつけ根。
IMG_2895-2.jpg
できることなら触りたくなかったが、さすがに、これは膨らみすぎだということで修正することにした。


そもそも、なぜこんなことになってしまったのか?
発泡ウレタン充填!!』に書いた通り、隅にできた隙間を潰そうと、ウレタンフォームを多めに注入してしまったことが原因ではあるのだが。。。

股関節前面からヒップ下部にかけて貼られているビニールは、ヒップの形を形成するためにも必要だったから切らずに残しておいた。
しかし、そのことで、この脚のつけ根部分が独立したような形になってしまった。
とはいえ、首や胸みたいに小さな穴を一つ開けて完全に仕切られているわけではない。
見た目にも、この部分が独立しているようには到底見えないほど空間が開いている。
だから、ウレタンフォームを多めに注入しても、ビニールを迂回して膨張していってくれると考えていたのだ。
IMG_2909-1-2.jpg

ところが現実は、そんな都合のいいことにはならなかった。
発泡ウレタンは、基本的にノズルから噴き出た形のまま膨張していくのだ。
IMG_2909-2-2.jpg
液体のような、流動性はない。
もちろん、その空間で膨張の限界に達したら他に逃げていくだろうが、ビニールのような軟らかい素材では、本来の形を越えて膨張し続けてしまった。


●修正作業

・ビニールを切開し、膨らんだウレタンフォームを切除。
IMG_2970.jpg

・切り口に薄手のビニールを貼り、密閉する。
IMG_2971-2.jpg

・その上から1cm厚のスポンジを貼った。
IMG_3053.jpg

発泡完了!!

●上半身
・カンで注入した首回りも、しっかりと膨張してくれた。
IMG_2902.jpg
首の基礎となるハンガーボルトも、よりいっそう強固になり、上半身はほとんど一塊と化した。

・ただやっぱり、下側は若干もの足りないか。
IMG_2897.jpg
それでも、強度的には問題ない。


●下半身
・下半身は、ガッツリと膨張した。
IMG_2885.jpg

・バージョン1の時のように(発泡後の細部と失敗点参照)、スポンジとの段差に隙間ができることもなかった。
IMG_2893.jpg

・ヒップも、いい感じだ。
IMG_2912.jpg

・しかしホール部は、スポンジで作ったスペーサー部分が潰れてしまい、イビツな形になってしまった。
IMG_2898_2.jpg
やっぱり面倒くさがらずに、発泡スチロールか何かで型を作ればよかった。。。
それでも、バック時の想定位置で、なんとかホールアダプターは入った。

・そして、今回の発泡ウレタン作業での一番の問題点。
脚のつけ根が、“プックリ”してしまった。
IMG_2888_2.jpg
この対応は、また次回に。


発泡中。。。
おおよそ2、3時間くらいで、だいたい硬化する。
IMG_2876.jpg

しかし今回は、ただ待つだけというわけにはいかない。
ボーダーラインを死守しなければならないのだ。(発泡ウレタン充填!!


そもそも、このボーダーラインは何のためかというと、シャンプーボトルのキャップが収まるスペースなのだ。
IMG_2880_1.jpg
まわりはスポンジなので、スポンジを押しのけて指を入れれば、キャプを回して固定できるという計算だ。


以前(発泡ウレタンの切断面について)にも書いたが、発泡ウレタンの切断は容易だ。サクサクと気持ちよく切れる。
しかし、切断面は無数の細かな気泡がむき出しになり、こすれるとそれが潰れて細かなカスが出る。
それに対し、発泡の過程で空気に触れて固まった表面(スキン層)は安定している。

そういうことで、バージョン1で泣きをみた教訓から、できることなら発泡ウレタンは切断したくない。
しかし、「膨張はこの線まで」と決めても、そこで膨張を止めるようにウレタンフォームの注入をコントロールする技は持ち合わせていない。
切断をせずに膨張をコントロールするにはどうするか?
うまくいくか分からないが、膨れ上がってきたウレタンフォームを、手で取り除いてくことにした。


ムクムクと膨れ上がってくるウレタンフォームをヘラ(割り箸)で取り除いていく。
IMG_2816.jpg
見かけはムース状だが、実態は粘性が強くベトベトしていて、なかなかキレイに取り除けない。
それでも、ヘラで取っては、またムクムクとマグマのように涌き上がってくるウレタンフォームを取り除き、、、ということを何度も繰り返しているうちに、だんだん周囲から硬化しはじめてきた。
IMG_2818.jpg
最後は、写真のように、中心部だけからウレタンフォームが涌き上がってきていたが、やがて、それも収まり、無事ボーダーラインを死守できた。

しかし、表面は、まさに溶岩が涌き上がった跡のよう。
IMG_2890.jpg
それでも、しっかりとスキン層を形成しているので、切断面のようなカスが出ることはない。


こちらは、ホール部分。
IMG_2891.jpg
拡張したホールを硬めのスポンジ状の部材で形を整えようとしていたのだが。。。


さあ、発泡ウレタンの工程だ!
2回目ということで、気持ちにも余裕がある。
前回(注入!!)同様、カインズの発泡ウレタン。
IMG_2814.jpg
しかし今回は、miyuの胴体だけだから、小さいほうの340㎖缶を使う。
たぶん、これでも余るくらいだろう。


まずは下半身、脚のつけ根から充填していく。
発泡ウレタンは、空気中の水分と反応することによって膨張・硬化するので、密閉された空間に使う場合は、充填する前にビニールの内側を霧吹きで湿らせる。

さあ、いよいよ充填!!と、思ったら、、、
IMG_2800_2.jpg
上(ウエストの開口部)からでは、脚のつけ根(写真・ピンクの部分)までノズルが届かない。
しかも、股の部分は、内側にある構造板のビニール(写真・青色)を切り取っていないから、たとえ長いノズルがあったとしても充填できない。
仕方がないから、股のつけ根あたりに小さな切り込みを入れて、そこからノズルを入れる。

では、充填!
まずは右から。
前回の反省(発泡後の細部と失敗点)から、充填は隅や段差、隙間から行なうということで、脚のつけ根の底面の角を目指して、、、


ジュジュジュ〜〜


思ったよりも大きなムースがノズルから吹き出してきて、そのムースに視界がジャマされ、角にコントロールできない。
それならばと、やや多めに充填して、発泡でなんとか隅々まで行き渡らせようと企む。(これが後で面倒なことになるのだが。。。)

右側を充填し終え、左側の切り込みにノズルを入れようとしたら、ノズルがウレタンフォームでベトベトになっていて、うまく入らない。
ここは、替えのノズルを用意しなければいけないのか。

今度は、上(ウエストの開口部)から一気に充填していく。
IMG_2816_2.jpg
今回は、発泡の圧力でヒップの形を形成しなければいけないから、ヒップの辺りは多めに充填する。
しかし、前回のエントリー(下半身の部品と組み込み)の通り、ボーダーラインより上には膨張させてはいけない。
ここのせめぎ合いは次回に。


続けて上半身。
まずは、首回りから充填。
IMG_2882_2.jpg
しかし、今回は首回りにもスポンジを入れたため、外からは全く見えなくなってしまった。
わずかな隙間と、カンを頼りに充填していく。
だいたい、こんなくらいだろうとノズルを抜こうとしたら、またもウレタンフォームでベトベトになったノズルが、キチンと整えておいた首回りのスポンジにくっついてしまった。

IMG_2883_2.jpg
結局、ノズルを抜く際に、スポンジが少しズレてしまった。

ノズルの取扱いには、要注意だ。。。

今度は、肩の隙間から、
IMG_2880.jpg

続いて上半身の下から充填していく。
IMG_2829.jpg
(アクリル板をネジで止めているのは、シャンプーボトルの位置がずれないようにするための仮止め)


ジュジュ、ジュ〜、ジュ、、、ジュル


(;゚Д゚)

しまった!!!
まだ、完全に埋まってないのに、なくなってしまった!

下半身に使いすぎたか。。。
まあ、これだけ充填できてれば、強度的には問題ないだろうが。。。


と、いうことで、なんとか充填完了。
2回目にしても、まだまだ思うようにはいかなかった。


“発泡ウレタンは一回使いきり”だと分かる、使い終わった缶。
IMG_2823.jpg


カット』のエントリーで書いた問題がコレである。
このカスタムで、一番悩まされることになった。

発泡ウレタン、軽くて強度もあり構造体としてはよかったのだが、これを切断すると、ちょっと困ったことになるのが分かった。

発泡時に空気と触れ合った部分は“スキン層”を形成して安定しているのだが、切断した面は、少し擦れるだけで細かいクズが出てくるのだ。
IMG_1405.jpg

発泡ウレタンは、大小無数の気泡から構成されており、全体としては頑丈な構造体として形成されるのだが、それら一つ一つの気泡の壁面は非常に薄く、崩れやすい。
だから、少し擦れただけで、その薄い気泡の壁面がボロボロと崩れるのだ。
IMG_2830.jpg

これをなんとかしようと思い、塗装してみたり、火で炙って表面を溶かしてみたり、溶きパテでコーティングしてみたりしたのだが、やはり、どれも擦れると細かな破片が出てくる。
いや、むしろ元の状態よりもひどくなった。

結局、薄いスポンジシートを接着剤で貼り付けて覆ってみることにした。
股関節は、もう少し強度が必要なので、胸で使ったスポンジシートを貼り付けた。
IMG_1424.jpg

しかし、これも一時しのぎでしかなかった。。。


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